SDメモリーカード
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SDメモリーカード(エスディーメモリーカード、SD Memory Card)はSDカードともいい、フラッシュメモリに属するメモリーカードである。デジタルカメラ、携帯電話などの携帯機器やテレビなどの家電機器まで幅広く利用されている。
目次 |
概要
SD規格
SDメモリーカードは、1999年8月25日、松下電器産業、サンディスク、東芝による共同開発規格として発表。2000年1月7日には関連団体であるSDアソシエーション(SD Association, SDA)が設立された。開発3社には旧型メモリーカード規格においてコンパクトフラッシュ陣営の雄だったサンディスクとスマートメディア陣営の雄だった東芝の名が並んでおり、両者が手を組む形となっている。
SD規格で使われているロゴタイプは、1990年代前半に東芝が開発し、ソニー・フィリップス陣営の対抗規格に競り勝つ形でDVDの原型となった光ディスク「Super Density Disc」のために製作されたものの転用である。このため、ロゴ中の「D」は光ディスクを図案化した印象が色濃くなっている。なお一般には、SDメモリーカードにおける「SD」は「Secure Digital」の略とされているが、公式なものではない。
SDHC規格の限界容量である32GBのものが近年発売されるということを受け、SDカードの規格策定団体であるSDアソシエーションでは、64GB以上の記憶容量をカバーする規格を現在協議中である。
端末に対応スロットが用意されていても、SDカードの容量や相性問題の関係で使用できない場合がある為、注意が必要である。
また多くの場合、著作権保護規格CPRMにも対応している。ただし、規格上必須では無いため、対応していないSDメモリーカードも存在する。
SPIモードが有り、低速で良いのならばSPIバスでの複数デバイスの接続を簡単にできる。
CPRM機能以外では参照不可能な著作権情報管理用領域が設けられており、メディアとして実際に使用できる容量とは若干の差分が存在する。
| SDメモリーカード | miniSDカード | microSDカード | |
|---|---|---|---|
| 幅 | 24mm | 20mm | 11mm |
| 長さ | 32mm | 21.5mm | 15mm |
| 厚さ | 2.1mm | 1.4mm | 1.0mm |
| 体積 | 1,596mm³ | 589mm³ | 165mm³ |
| 重量 | 約2g | 約1g | 約0.4g |
| 動作電圧 | 2.7 - 3.6V | 2.7 - 3.6V | 2.7 - 3.6V |
| 誤消去防止スイッチ | あり | なし[1] | なし[1] |
| 端子ガード突起 | あり | なし | なし |
| 端子数 | 9ピン | 11ピン | 8ピン |
SDメモリーカード
SDメモリーカードはマルチメディアカード(MMC)に近い形状を持っており、SDメモリーカード用スロットではMMCも利用できるという上位互換を持つ。 そのため、SDメモリーカードを使用している機器では、マルチメディアカードも利用できることが多い。
一般的に市販されているSDメモリーカードの最大容量は2GBである。 これは、SDメモリーカードの事実上の標準的なファイルフォーマットとしてFAT16が用いられ、このFAT16の規格上の最大ボリュームサイズが2GBに制約されているためである。
一部で2GBを越える製品もあるがSDメモリーカード規格外なので使用できる製品がごく一部に限られている。 その為4GB以上の容量を持つSDメモリーカードはSDHC規格に対応した製品を購入したほうがよい。
SDメモリーカードは、扱いやすい大きさや形状、側面の誤消去防止用のプロテクトスイッチ、SD Music Initiative (Secure Digital Music Initiative, SDMI)準拠の著作権保護機能など、家電などにおける幅広い用途を直接意識した機能が特徴である。これはソニーなどが推進するメモリースティック(1997年7月17日発表)と直接競合するものだった。
- メモリ容量
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- 発売日不明: 8MB
- 発売日不明: 16MB
- 発売日不明: 32MB
- 発売日不明: 64MB
- 発売日不明: 128MB
- 発売日不明: 256MB
- 発売日不明: 512MB
- 発売日不明: 1GB
- 発売日不明: 2GB
- 発売日不明: 4GB(SDメモリーカード規格外)
- 発売日不明: 8GB(SDメモリーカード規格外)
SDメモリーカードのロック
- SDメモリーカードにはロック機能がついており、カード側面のツマミをロック位置に移動させることでロックがかかり、データの削除/上書きを禁止することができる。
- ロックのツマミが書き込み可能位置に存在することで「書き込みが可能である」という判断をしている。ロックのツマミが破損するとロック状態であると認識されるが、カード側面のツマミのあった位置をセロハンテープ等で覆うようにすれば再度書き込みが可能となる。
miniSDカード
miniSDカード(ミニエスディーカード、miniSD Card)は、SDメモリーカードの小型版で、端子が2ピン追加され11ピン端子となっている。
SDメモリーカードとは電気的に互換性があり、簡易な構造(端子の変換のみ)のアダプタに装着することでSDメモリーカードとしても利用できる。 実際に販売されているminiSDカード製品の多くは、アダプタを同梱している。
特に日本の携帯電話端末向けに利用されており、2006年には一時、SDメモリーカードの売り上げの半分以上がこのminiSDになった。以前はメモリースティックスロットのみだったSony Ericssonのドコモ端末もSO903iにminiSDスロットとメモリースティックの両規格に対応した外部メモリースロットを搭載した。最近では携帯端末のmicroSDカードへの移行により、販売数が減少している。
- メモリ容量
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MiniSD Card 256MB.jpg
miniSDカード(256MB) |
MiniSD with adapter.jpg
miniSDカードとアダプタ |
microSDカード
microSDカード(マイクロエスディーカード)は、SDアソシエーションにより2005年7月13日に承認されたフラッシュメモリ型電子媒体である。サンディスクが2004年2月に開発したトランスフラッシュ(TransFlash)の仕様を引き継いだものであり、名称は異なるがメディアそのものは同じである。
外形寸法は11mm×15mm×1mmと、SDメモリーカードの1/4程度。汎用品として使われているリムーバブルメディアの中でもっとも寸法が小さい。SDメモリーカードの規格と互換性があり、microSDカードを変換アダプタに装着することによって、SDメモリーカードやminiSDカードとして利用することができる。また、メモリースティックDuoに変換するアダプターも販売されており[2]、RS-MMCを採用した機種を除き、国内のすべての外部メモリー対応携帯電話に対応できる。
携帯電話での利用
日本国外ではモトローラの携帯電話を中心に採用されていたが、日本メーカーからも2006年1月に開発が発表されたVodafone 804Nを皮切りに、続々と対応端末が開発されている。auの2006年秋冬CDMA 1X WINモデルではW43S、W44S(共にメモリースティック Duoに対応)及びW41SH(miniSDに対応)を除く全てが、NTTドコモでも903iシリーズ(SO903iを除く)がmicroSD専用スロットを搭載するに至った。スロットは頻繁に取り外せない構造となっていることも多く、現実的には『取り外し可能な内蔵メモリ』のような扱いとなっている。これはあまりにも小型なため、紛失防止も考慮されていると推測される。また、ボディの小型化薄型化にも貢献できるため、miniSDに替わって主流となっている。2007年6月にはついにSD陣営での売上トップに君臨する規格となった。[3]
携帯電話以外での用途
近年では携帯電話以外にデジタルオーディオプレーヤーなどにも容量増設用としてmicroSDスロットが設置されているものもある。
メモリ容量
SDHCメモリーカード
旧来のSDメモリーカードはFAT32に未対応で、規格上の最大容量は2GBとなっていた。しかし、デジタルカメラの高画素化や動画機能の充実によって、上限が2GBでは十分でない場合が生まれてきた。そこで2006年にSDメモリーカードをFAT32に対応させると同時に、動画撮影などに対応するために最低保証転送速度を規定したクラス分けを行ったSDHC(SD High Capacity)という仕様が策定された。これにより、規格上、最大32GBまでの大容量化が可能となった。
物理的な寸法はSDメモリーカードと同一で、上位互換性を保持しており、SDHC対応機器でSDメモリカードを扱うことができる。逆に下位互換性はないため、旧来のSD対応機器でSDHCメモリカードを扱うことはできない。但し近年に発売されているデジタルカメラ、メモリカードリーダー、パソコンであればファームウェアのアップデートによってSDHCメモリーカードを使えるものも多く存在する。詳しくは製造メーカーのホームページなどを参照されたい。
最大で48Mbpsの高速な最低保証転送を可能としており、プロフェッショナルユースのビデオカメラ、デジタルカメラなどにも対応できるとされている。HDデジタルビデオカメラ用の規格としてAVCHDが策定されており、これをSDHCで保存するための仕様も策定されている。
SDスピードクラスの種類
SDHCカードの規格策定と同時に、データ転送速度の目安として「SDスピードクラス」が定められている。統一された基準を元にこのスピードクラスのロゴを明示することで、消費者がその用途にあったスピードクラスのカードを選択可能にするとしている。なお、SDHCカードではスピードクラスの規格に準拠することが義務付けられている(SDカードではオプション扱い)。
定められた単位の未使用領域(=汚れ率0%のAU)に定められた記録方法で書き込みを行ったとき
- Class 2 のカード : 2MB/s (16Mbps)以上の速度を保証
- Class 4 のカード : 4MB/s (32Mbps)以上の速度を保証
- Class 6 のカード : 6MB/s (48Mbps)以上の速度を保証
SDHCメモリーカード
miniSDHCカード
microSDHCカード
SDIO
SDにはメモリーカード規格の他、SDIOと呼ばれるI/Oインターフェースを想定した規格もある。標準での電流容量はStandard-Power SDIOとして200mAまでだが、High-Power SDIOとして500mAまで拡張できる。
SDIOカード
Bluetooth、無線LAN、ワンセグチューナー、GPS、デジタルカメラカードなどがある。 日本ではSDIOカードとしてデータ通信用PHSカードが市販されている。
miniSDIOカード
Bluetooth、無線LAN、ビデオ出力、インタフェースカードなどがある。
microSDIOカード
今の所存在しない。 拡張カードとして小さすぎるだけでなく、メモリーカードを内部に内蔵搭載する型が多いので、外部拡張できる環境が少ないという問題もある。
メモリーカード市場シェアの変遷
デジタルカメラにおけるシェア
SDメモリカードは規格として後発だったため、当初は他のメモリーカード規格に対してシェアや出荷数で大きな差をつけられていたが、2003年には最大のライバルであるメモリースティックとのシェアが逆転する。この年には、大柄で、小型・薄型・コンパクトデジタルカメラに不向きなコンパクトフラッシュからの移行先規格を最後まで決めかねていた老舗カメラメーカーのキヤノン・ニコンが相次いでSDカードの採用を決定し、コンパクトデジタルカメラ分野における大勢も決定した。
また、デジタル一眼レフカメラにもSDカードを使用する機種があり、ペンタックスでは*ist Dを除く全機種で、ニコンではD40/D40x・D50・D80で採用、またキヤノンではMark II以降のEOS-1D及びEOS-1Ds でSDカードとコンパクトフラッシュのデュアルスロットを採用している。2007年春にはこれまでxDピクチャーカード陣営の中心だった富士フイルムがSDカードとxDピクチャーカードのどちらか一方を使えるデュアルスロット搭載という形でSDカードが使えるコンパクトデジタルカメラを発売している。2007年冬にはxDピクチャーカード陣営のもう一つの中心だったオリンパスもアダプタによりmicroSDに対応し、大手デジタルカメラメーカーではソニー以外の全社がSDカードを採用することになった。SD系列カードの欠点だった最大容量2GBという制約もSDHC規格の登場で解消されたことから、ますますSDカードが業界標準として普及すると見込まれる。
携帯電話におけるメモリーカードのシェア
携帯型電話機分野においては、2000年12月にDDIポケット(現WILLCOM)が発売した九州松下電器(現パナソニックコミュニケーションズ)製のPHS端末「KX-HS100」で初めて採用され、携帯電話では2002年3月にJ-フォン(現ソフトバンクモバイル)が発売したシャープ製端末「J-SH51」で採用、その後日本の他キャリア・メーカーに波及した。
2003年にminiSDカードが発売されるとフルサイズのSDカードにかわりこちらの採用が多くなり、NTTドコモが10月21日に発表した「505iS」シリーズでは当時首位のNEC、松下電器産業を含む4社がminiSDカードを採用し、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ、三菱電機の2社が採用した小型版メモリースティック「メモリースティック Duo」に対して優勢となった。また、三菱電機も「901i」シリーズではminiSDを採用し、以後は機種毎のコンセプトに合ったメモリーカードを選択するようになっている。
microSDカードは、2005年にモトローラ製端末M1000に採用(当時の名称はトランスフラッシュ)されてからは、日本国内での普及が中心のminiSDを置き換える形で米国・日本での採用が進み、auでは2006年秋モデルではほとんどの機種をmicroSDカードに対応させた。対抗規格である「メモリースティック マイクロ」の採用例が日本国内では唯一W52Sのみにとどまり、しかもW52S自体も変換アダプタによりmicroSDに対応したこともあり、microSDの優勢はさらなるものとなっている。
デファクトスタンダードとしてのSDカード
2008年1月現在では、ほぼデファクトスタンダードと言えるほどのシェアにまで広がっているが、この要因は、「多くの企業から対応機器が発売されたこと」、「メモリースティックのような規格の混乱や発売メーカーの制約がなかったこと」、「SDカード生産メーカーが多いため、競争原理が働きメモリーカードの中で最も価格競争力がある」、「SDカードの方が小型かつ比較的安価だったこと」などが挙げられる。
SDカードのアプリケーションフォーマットは多くの企業により共同で規格化されている。このことは、事実上ソニー一社がアプリケーションフォーマットを決定しているメモリースティックと対照的であり、また、特定の会社の利益にとらわれない魅力から多くの企業を引き込むことに繋がった。反面、規格には必須部分に多くのオプショナルな部分が採用され、互換性に問題を起こす可能性が生じている。もっとも、メモリースティックに採用されている「メモリースティック動画ファイルフォーマット」も、PSPとそれ以前の機種との間で互換性に問題を残しているなど一貫性がない。メディアフォーマット(特に動画フォーマット)は、技術的に過渡期であるために両陣営とも明確なフォーマット戦略を描けずにいる。
2003年頃からSDカードが優勢になってきていたものの、しばらくはデファクトスタンダードと言えるほどの差をつけられなかった。しかし携帯電話でのminiSD規格の採用が増加してきたこともあり、2005年からシェアを徐々に拡大し、2006年にはメモリーカード需要の7割ほどがSD系列に移ったという売り上げ報告もある[4]。xDピクチャーカード陣営本家の富士フイルムがSDカードを使える機種を発売したことから、今後更にシェアを上げると思われる。家電量販店などのメモリーカードコーナーではSD系列メディアは最も品揃え豊富である。コンビニエンスストアの場合ではSD系列カードのみを仕入れ・陳列する場合が多い。現在ではUSBメモリと並び、最も有力なフラッシュメモリメディアとして普及している。 このような市場動向から、消費者がデジタルカメラ、ビデオカメラなどを購入する際にSDカードを使えることが商品選択の際の一つのポイントとなっている。その為、メモリースティック陣営であるソニーも自社製パソコン及びプレイステーション3にSDカードスロットを、携帯電話ではmicroSDやminiSDを採用するなどして消費者のニーズに応えている。ただし、ソニーは今なおSDカードの発売には踏み切っていない。
脚注
- ^ a b SDへの変換アタプターを利用する場合は、アタプターに誤消去防止スイッチがあるため、それを利用することができる。
- ^ これは各メモリーカードの規格外の使用方法であり、カードと機器の組み合わせによっては正常に使用できない。また、双方の著作権保護技術に互換性がなくセキュアデータが扱えない。メーカーの保証も受けられない。
- ^ BCNランキング2007年7月「microSDがついにSDを逆転」
- ^ BCNランキング2006年6月「主役はminiSDへ」
関連項目
- メモリーカード
- マルチメディアカード
- USBメモリ
- SD-Audio
- SD-Jukebox(MOOCS)
- マトリョーシカ人形/ダルマの入れ子人形 - 各種変換アダプタを多重装着することで、microSDカードをPCカードサイズまで5段階の姿に変形することが、物理的には可能である(microSD<miniSD<SD<CFカード<PCカード)。その姿はあたかも入れ子人形のようになる。しかし接触不良によるデータ消失の危険性等を考慮すれば安易に試すべきものではなく、規格上もmicroSD<miniSD<SDの多重装着は認められていない。
外部リンク
メーカーサイト
- 松下電器産業(Panasonic)
- サンディスク日本法人(SanDisk)
- 東芝
- アドテック(Adtec)
- エー・ティー・ピー(ATP)
- ハギワラシスコム(Hagiwara Sys-Com)
- バッファロー(BUFFALO)
- レキサー・メディア(Lexar Media)
- アイ・オー・データ(I・O・DATA)
- トランセンド(Transcend)
- グリーンハウス(Green house)
- プリンストン(Princeton)
- A-DATA(一応日本語であるが、日本語として難がある)
- Kingmax(英語)
- PQI
- TwinMOS(英語)
- 任天堂
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』2008年4月8日 02:04 版 改訂履歴 Text is available under GNU Free Documentation License. |