BM ネクタール
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『BM ネクタール』(ビーエム ネクタール)は藤澤勇希による漫画作品。。秋田書店刊行「週刊少年チャンピオン」に2000年3号から2000年13号(第一部)、2000年22号から2001年18号(第二部)、2001年33号から2002年33号(第三部)まで連載された。全105話。単行本は全12巻(秋田書店、少年チャンピオン・コミックス)。
注意:以降の記述で物語に関する核心部分が明かされています。
目次 |
あらすじ
第一部
増え続ける人口、ゴミ問題。そして食料まで足りなくなり始めた日本。そんな中、2002年科学者達は遺伝子工学の技術をつかって BIO・MEAT 、通称 B・M を発明した。これは、あらゆる、金属と石油原料以外のゴミを食べ、そのたびに増殖し、数を爆発的に増やす生物だった。これにより大量に発生したゴミを無公害で処分すると同時に、食料を供給する究極のリサイクル・システムが出来上がった。
ある日、東京都M市で突如地震が発生した。このM市はB・Mを使ったリサイクルと食糧自給のテストケースの町だった。しかし、この地震により、東京都M地区広域ゴミ処理場(B・M農場)からB・Mが逃げ出してしまったのだ……。翌日このB・M達はあらゆるものを食らい、それだけでは足りずに人間を襲いだし、たちまち街はB・Mだらけになってしまった。完達が通う小学校までも襲われたが、シンゴの気転により完達のクラスメイトだけはその場を回避できた。その後母親の安否を確認するため完と番場、救助を求めるためにシンゴ、さらに香ノ宮が教室から脱出。だが、この4人の脱出後、他のクラスメイトは油断していたためにB・Mが教室になだれ込み、全滅してしまう。
街へ出た完達だったが、幡場の自宅、完の母親が働いているスーパーの状況は、生存が絶望的な状況だった。捜索を諦め、避難場所を探しているとき突如雨が降り出してきた。この雨により、熱に弱く干からびていたB・Mが復活してしまい、B・Mに囲まれてしまった4人。そのときB・Mから逃げ切った完の母親が車で現れ、危機一髪のところで難を逃れた。完達はシンゴの指示により対策本部中央司令室にむかう。そこでシンゴは久しぶりに再会したB・M計画の責任者である父親に完達を助けるよう求めたが、父親は計画の未来のため、今回の事故を知る人間をB・Mとともに葬り去るため、街へ追い返してしまう。
街へ引き返した完達。そこに、対策マニュアルの最終段階として街をすべて焼き払うため、科学燃料の空中散布が始まる。燃焼温度は1500℃もあり、建物の中であろうが下水の中であろうが一瞬で灰になってしまう。だが……シンゴの最後の言葉「B・M処理運搬車でもなければ即死」と言う言葉やいつの間にかカーナビにセットされていた目的地により、助かるににはB・M処理運送車が必要になることがわかる。B・M処理運送車までたどりついたが、そこもB・Mの巣窟。ついにはタイヤをB・Mに喰われてしまい、車は動けなくなってしまった。もはやこれまでと思われたが、幡場のデブの底力により非常用のレバーを引き、噴射された液化チッ素によりB・Mは全滅した。B・M処理運送車に乗り込んだ完達だったが、トランクは外からしか開け閉めできず、完の母親が閉めるために犠牲になってしまう。翌日、完達は救助され生き残ることができた。
第二部
第一部から3年後、生き残ったま麻綾達は中学生になった。先の惨劇で家族を失った麻綾達に、シンゴはこの事件の秘密を守る代償として、生活の全てを父親に保障させた。しかし麻綾は税金で養ってもらうのは申し訳なく思い、別れた父親を頼って大阪に帰ってしまった。そしてシンゴは小笠原諸島南東12.5㎞旧帝国海軍属人工島にてB・M対策の研究の主任になった。ある日シンゴの元に一通のメールが届いた。そのころ、アメリカからある生物(Dr.ドレクスは加工食品と主張)が日本政府の許可なく持ち込まれようとしていた。U・S・B・Mの試食会に参加するため帰京したシンゴだったが、久しぶりということで試食会に参加せず、幡場、香ノ宮、さらに幡場の後輩の篠浦と過していた(麻綾と連絡がとれなかったらしい)。その後シンゴは幡場たちを試食会場に案内したが、そのころ地下では巨大U・S・B・Mがあり得ないはずの欲求を覚え、テグス状態に変化してケージを抜け出した。危険を察知したカーネルはU・S・B・Mを殺したが、テグス状態のU・S・B・Mは試食会場で成長し、人間を襲いだした。この出来事で取り乱してしまった幡場と香ノ宮であったが、麻綾の登場により正気に戻った。その直後、カーネル率いる米軍特殊部隊によりU・S・B・Mは全滅し、一件落着かと思われたが、B・Mの秘密を守るため東条が米軍の指揮権があるDr.ドレクスに、米軍に民間人を掃討するよう命じさせた。麻綾達も米軍に襲われたが逃げのびた。そのころ地下室ではB・M研究者が巨大U・S・B・Mの入ったケージを開放し、そのU・S・B・Mを喰って同じ大きさになったU・S・B・Mと米軍が戦っていた。応援要請を受けたカーネルは掃討作戦を中断し、地下室へ向かった。今にも溢れだしそうなU・S・B・Mや、テグス状態になって人間の体内に侵入し、成長している様子は、まさに地獄だった。カーネルはこの地獄をどうやって決着をつけるかを問う。それに対し東条は、まず体内にいる地獄から決着をつけようと、全員に水を飲むよう提案した。そのときU・S・B・Mが扉を突き破り、米軍に襲い掛かった。米軍は現存の火器では対処できず、地階との境界線で最終防衛線を張るため撤退した。一方、麻綾達は米軍から逃げ延び、脱出方法を探すため上階にあるオフィスを回っていた。どこも休業していたが偶然池内と遭遇した。麻綾達はこの池内の正体に気がつかなかったが、池内はシンゴを見て「例の子供達」と気づき、拳銃を突きつけ自分のいたオフィスに案内し、そこで国産B・Mと再会させた。麻綾達は池内に殺されそうになるが、逆に拘束に成功するも後をつけて来たTVスタッフに拘束されてしまう。そこでTVスタッフの一人、桐島がB・Mを逃がしてしまった。桐島はB・Mに喰われてしまい、麻綾達はオフィスから脱出するもB・Mを野放しにしてしまう。国産B・Mも現れてしまいこの問題を解決するため麻綾達は東条と合流しようとするも、途中でU・S・B・Mに襲われてしまう。篠浦の活躍もあり切り抜け東条と合流することができ対策を練る。そのころ東条の要請を受けたB・M対策部隊がヘリポートに到着。作業を開始するが、国産B・Mに襲われ全滅してしまう。そしてついにU・S・B・Mが最終防衛線に到着した。シンゴは国産B・MとU・S・B・Mを戦わせるため、特殊な超音波を使い国産B・Mを全て呼び寄せた。麻綾達は国産B・MとU・S・B・Mが戦っている隙にB・M対策部隊が持ってきた液化チッ素を採りにヘリポートへ向かった。途中、ルネを助け出すがビル内に生存者がいて、それらが国産B・Mに喰われてしまったことが判明する。シンゴは自分のせいで大勢の人間が犠牲になってしまったことにショックを受ける。そのとき国産B・Mの新手の大群がホールに押し寄せた。いままで保たれていた均衡は一気に崩され、U・S・B・Mは国産B・Mに喰われてしまった。この戦いを観察していたDr.ドレクスは脱出するも国産B・Mに気づかれ大群を呼び寄せてしまう。Dr.ドレクスは東条、カーネルに助けを求めたがこの状況を思わしくない東条は、カーネルにDr.ドレクスの始末させようとするが麻綾、篠浦、カーネルは助けに向かう。しかし逃げ延びることができずひとまずオフィス内に逃げこみ、そこで偶然池内とTVスタッフの一人、きみチャンと再会する。池内はB・M対策グッツを持っており、これを使ってオフィスを脱出しエレベーターに向かった。しかしエレベーターに乗る直前B・M対策グッツの効力が切れてしまいB・Mの注意を引きつけるために池内が犠牲になってしまった。一向はヘリポートに到着しB・Mを先に使った超音波でヘリポートに呼び寄せたあと液化チッ素を一斉にぶちまけるため準備を開始した。だが東条の秘書はこの行動に理解できず一人で脱出しようと止めておいたエレベーターを動かしてしまう。エレベーター内からB・Mが現れ、秘書を襲った。この様子を見ていたルネときみチャンはB・Mに気づかれてしまい、きみチャンはルネを助けるため犠牲になってしまった。作業を急ぐ麻綾達だったが、ついにB・Mはヘリポートに浸入した。再び超音波を使い犠牲者が出るのを恐れていたシンゴであったが、ルネの一言で復活しB・Mをよびよせた。そして液化チッ素の入ったボンベを爆破しB・Mを全滅させ脱出に成功するも、Dr.ドレクスがヘリコプター内で体内にU・S・B・Mがいることに気づかず水を飲んでしまった。カーネルは麻綾達を脱出させた後、U・S・B・Mを野に放たぬために変電所に特攻した。この惨劇で生き残った麻綾達はいつもの生活に戻ったが、ビル内には国産B・Mがまだ残されていた。
第三部
第二部より7年後、日本は4年前の惨劇(※1)により人口の90%、国家資産のほとんどを失い壊滅寸前であった。人間は 本土の極一部の地域と〝南〟と呼ばれるようになった九州にしか生存していなかった。
- (※1)第二部で池内によって持ち出された生態B・Mをクローシュがチンピラをそそのかしグローバルフォーラムから盗み出させた。生態B・Mを所持している犯人が飛騨山中の山村に潜伏していることをつきとめたシンゴは、東条の命令である「山村もろとも一帯のナパーム焼却」に背き、自ら犯人と対峙した。追いつめられた犯人は山村から崖に向かって生態B・Mを投げ捨ててしまった。このことは当初語られておらず、物語終盤に発覚する。
紀伊エリア大阪地区自警団団長の麻綾のもとに篠浦が現れた。横須賀エリアが壊滅し避難に使ったバスがエンジントラブルを起こしてしまい身動きできない状態なので麻綾は助けを求められた。一度は断るがその夜、篠浦を残し街中で出会った桐生と共に救助に向かった。救助を待っているとき、避難民の子供が熱射病になってしまい水を手に入れるため幡場と香ノ宮、3人の避難民が街中に行くが避難民の1人がB・Mに襲われてしまい、助けようとした香ノ宮も襲われ左腕を負傷してしまった。何とかバスまでたどり着いたが、出血が多すぎたため意識を失ってしまう。そのとき、麻綾が現れ幡場、香ノ宮達の救助に成功し紀伊エリアまで戻るが麻綾は掟を破ったため、自警団に逮捕されることになる。
そのころ〝南〟ではシンゴはB・M通商局長官になりフランスとB・M通商条約締結の会談が行われていた。シンゴがクローシュを生鮮輸出用ベースに案内しているとき、突如コンキエストに襲撃された。これを制圧するも〝南〟に生態B・Mが存在することをコンキエストに知られてしまった。その後、コンキエストは生鮮輸出用ベースを占領し、政府に対し24時間以内に1、本土のB・Mを一匹残らず駆除すること。2、今まで行ってきたB・M政策を世界中に発表すること。この2つの要求をしてきた。もし受け入れなければ、〝南〟にB・Mを解き放つと宣告した。政府が対応を考えているうちに米軍はベースを取り囲み投降を呼びかけ、もし応じなければ戦術核を使う用意があると宣言した。この言葉を聴いたコンキエストは不安になり、内部分裂が起こった。反乱した同志は次々と隊長らに殺されていくなか、リーダー達はチェンバーを爆破してしまう。B・Mから逃げる銀次とミハルは、非常用の冷却装置を作動させようとしたが、システムを乗っ取られているためできず、外部と連絡を取ろうとするもこれもできなかった。そんな時、コンキエストの生き残りとベースの警備員の仙波と坂田と遭遇した。そして銀次とミハル達は対サイバーテロ用の最終手段で一度システムダウンし初期設定に戻し再起動させるため、地下のコンピュータールームに向かう。同じころ、米軍の工作部隊がベースに侵入しコンピューターにアクセスしようとしたが失敗した。そんなとき、銀次とミハル達によりシステムダウンされ全ての照明も消えてしまい、工作隊はいったん戻ろうとしたが、B・Mに襲われ、全滅してしまった。一方、地下のコンピュータールームではIDを受けつけず再起動できなかった。銀次とミハル達はしかたなく地上の避難室に向かうが、そこには隊長がいてコンキエストの生き残りと、銀次とミハルを逃がすため坂田、仙波を失う。システムの再起動に必要なIDはシンゴと東条しかもっておらず、シンゴは全ての決着をつけるためベースに乗り込んだ。システムの再起動後、もう誰も死なせたくないシンゴはB・Mを一ヶ所に集め処分しようとし地階の管制室に向かう途中、銀次とミハル、隊長と遭遇した。シンゴは隊長に降伏するよう説得するが、失敗してしまい隊長は自爆しB・Mは〝南〟に解き放たれてしまう。
〝南〟の壊滅を知った麻綾達は、シンゴら〝南〟の避難民を救助するため高千穂に船で出発する。麻綾達は、シンゴと再会し避難民の救助を開始するが、そこに東条の姿はなかった。シンゴは父親に一緒に脱出するよう説得を開始する。九州に低気圧が接近し海が荒れ始めこれ以上は危険なため、シンゴとシンゴの帰りを待つ麻綾達を残し避難民は紀伊エリアへ向かった。麻綾達はシンゴの帰りを待っていたが、突如B・Mが現れたため乗ってきた車を捨てシンゴのもとに向かった。シンゴは説得に失敗し、麻綾達と脱出するため天候の回復を待つが天候の回復は見込めなかった。そのとき紀伊エリアの留音から無線が入り、紀伊エリアが危険な状態にあること知らされる。シンゴは紀伊エリアを救うため、桐生にもう一度船を出すよう求める。最後の希望である広域B・M対策装置「零‐7号」を小笠原の研究所に取りに行こうとするが、問題はまず自分達がどうやって車もなしに海までたどり着くかであった。当初はクローシュのヘリコプターを使おうとしたが、B・Mが配線を喰ってしまっため使用できなかった。シンゴはヘリコプターに搭載されたウインチを外すよう指示をだした。1%未満の希望もついえてしまったため、0.01未満の希望に賭けるようになった。都庁から100mくらいのところに五ヶ瀬川が流れており、その水門にワイヤーをロケット弾で打ち込み脱出した。そして全ての水門と上流にある貯水槽を開放し、B・Mを海まで押し流すと同時にゴムボートで海まで下った。海までたどり着いた麻綾達だったが、そこには桐生の船はなかった。桐生の船は高波に飲まれてしまったためである。麻綾達も波に飲み込まれてしまい、麻綾と香ノ宮はみんなとはぐれてしまった。
一週間後、天候はいまだ回復しないなか留音は麻綾達の生存を信じ続けていた。そこへ米軍に救助された、麻綾達は帰ってきた。そして麻綾達が小笠原から持ち帰った「零‐7号」により日本中のB・M駆除が始まった。復興作業に励む麻綾達だが、そこにラジオから悪夢ともいえるニュースが飛び込んできて物語は終わる…。
登場人物
主な登場人物
- 麻綾 完(まあや かん)
- 両親が離婚し母親と共に大阪から東京に引っ越してきた。初登場時10歳もしくは11歳と思われる。東京私立S小学校に転校早々幡場と喧嘩になりかけるも、突如発生した大地震後、シンゴの仲裁により回避。当初クラスに馴染めなかったが大地震により逃げ出したB・Mから逃げる為に、幡場他、シンゴ、香ノ宮達と協力。だがこの惨劇により母親を失う。その後もB・Mと関わることになる。
- 登場するときは〝出〟のタイミングをはかっており出待ちは長い。頭が悪く幡場と一緒の体力班であり、考えるよりも先に行動してしまう。身軽ですばしっこいのだけが取り柄。
- 第二部では大阪に帰り香ノ宮からのメールに返事を出していたが、メールアドレスを郵便住所だと勘違いしており、毎回宛先不明で戻ってきていた。自分はシンゴ組みであり、東条組みにならないため篠浦と共に国産B・Mから逃げ切れないDr.ドレクスを助けに行く。
- 第三部では20歳になり紀伊エリア大阪地区自警団団長になる。厳しすぎる団員教育などから、「鬼の麻綾」と呼ばれる。幡場達の救助を篠浦の求められ一度は断るがその夜、掟を破り桐生と共に救助に向かう。そのため指名手配されることになる。幡場達を救助後に逮捕され、囚人となるが壊滅した〝南〟の避難民やシンゴを助けに行くため脱走した。
- 幡場 優(ばんば ?)名前不明。
- 完のクラスメイトで乱暴者であり、番長的な存在である。そんな一面とは裏腹に、母親は足が不自由なため、毎日外に連れだすのが日課となっており、母親想いである。しかし、大地震により逃げ出したB・Mの為母親を亡くしてしまう。その後も麻綾達と共にB・Mと関わることになる。
- 第二部では中学になりラクビー部に所属し、その実力は上級生以上である。後輩である篠浦がイジメられているのを助けたり、香ノ宮に惚れていることを知り協力したり、強くなるためにアドバイスをしたりなど面倒見がある。麻綾同様、頭が悪く体力班である。
- 第三部では横須賀エリア自警団団員になる。壊滅した横須賀エリアから避難するが、バスがエンジントラブルを起こしてしまい、麻綾に助けられる。その後、麻綾の脱走の手引きし壊滅した〝南〟の避難民やシンゴを助けに行く。高千穂では100㎏以上あるウインチを一人で運ぶなど体力班の必要性をみせた。
- 東条 神悟(とうじょう しんご)/シンゴ
- 完のクラスの委員長。父親はB・Mの開発者である。母親は5歳の時に実験中に起きた事故のため亡くなっている。
- どんな状況でも小学生とは思えないほど冷静であり他人の身勝手で命の危険にさらされれば誰であろうと容赦しない。理性を失った幡場や完を投げ飛ばすほどの実力もあるスーパー小学生である。麻綾達と生き延びた後、B・M対策の研究員になる。
- 第二部ではU・S・B・Mの試食会に参加するため帰京するが、試食会には参加せず幡場や香ノ宮と会っていた。その後U・S・B・Mや国産B・Mに襲われ、両者を処分するため父親と協力し超音波を使い国産B・Mを誘きだすが、そのせいでルネの家族や大勢の人間を死なせてしまう。
- 第三部では〝南〟に移り住み、B・M通商局長官になり、〝南〟の人々の生活を守るため苦悩しながらも世界中にB・Mを供給し「新世紀の神」として君臨する。しかし一方では4年前日本を壊滅させ、本土の人間を拒絶し〝南〟の人間を偽りの幸福で欺き続け、さらに〝南〟まで壊滅させてしまったため、「新世紀の死神」と呼ばれてしまう。最後まで父親を説得するが、分かり合うことができず父親を失う。そして自分が信じるものである麻綾達と共に、〝南〟を脱出する。
- 香ノ宮 真里乃(かのみや まりの)
- 完のクラスメイトで嘘ばかり言っている狼少女と呼ばれ、イジメめられている。担任からも見放され気にかけていたのは完だけであった。両親は仕事で外国に行っているため祖父母と暮らしている。だが、大地震により逃げ出したB・Mにより祖父母を失う。運動神経はよく頭もいい
- 第二部では性格が一変し、明るくなり笑顔が見えるようになった。芸能人や見て喜んだりミーハーである。その反面、自分の立場もわからずムクれていた篠浦に対し厳しいことを言ったりする。
- 第三部では横須賀エリアの自警団団長になる。壊滅した横須賀エリアから避難するが、バスがエンジントラブルを起こしてしまい身動きができなくなってしまう。救助を待っているとき、避難民の子供が熱射病になってしまい水を手に入れるため街中に行くが、B・Mに襲われ左腕を噛まれてしまう。腕は無事だったが失血が多すぎ、一刻も早く輸血をしないと危険な状態になってしまう。傷も治り退院した後、麻綾の脱走の手引きし壊滅した〝南〟の避難民やシンゴを助けに行く。好き好んで強くなったのではないため、「強くなった。」と言われるのがあまり好きではない。
- 篠浦 剛士(しのうら つよし)/ミド
- 第二部から登場。麻綾からはミド(ミドレンジャー)と呼ばれている。由来は幡場と並んでいる姿が、黄レンジャーとミドレンジャーみたいだからである。
- 幡場や香ノ宮と同じ中学校に通っていて一学年下の一年生である。幡場と同じラクビー部に所属しているが、チビでグズで弱虫であるため上級生にイジメられ恐喝までされていた。
- 香ノ宮に惚れていて幡場と香ノ宮の会話を盗み聞きし、会話に出てきた「シンゴ」とは誰なのか気になり香ノ宮をストーキングした。だが、あっさり幡場に見つかってしまい幡場の心使いもあり香ノ宮、シンゴと共に行動するようになる。
- グローバルフォーラム内でU・S・B・M、さらに国産B・Mに襲われる。当初非現実的な出来事の繰り返しにおびえてメソメソしていたが、生き延びるために強い人間に成長する。実は軍隊や兵器に興味がある軍事&メカオタクである。
- 第三部では横須賀エリアの自警団団員になる。壊滅した横須賀エリアからバスで避難するが、エンジントラブルをお越してしまい身動きができなくなる。大阪にいる麻綾に救助を求めるため、積んであったスクーターでB・Mだらけの荒野をつっきっるが、そのため大怪我をおうことになる。麻綾と別れた後、街中で意識を失ってしまうが桐生に発見され手当てされる。その後、麻綾の脱走の手引きし壊滅した〝南〟の避難民やシンゴを助けに行く。ずい分と強くなったがまだ頼りないところがある。
- 留音(るね)→御嶽ヶ原 留音(みたけがはら るね)
- 第二部から登場。初登場時は6歳である。家族たちとU・S・B・Mの試食パーティーに参加。試食会場でU・S・B・Mに襲われた後、上階のオフィスに逃げ込んだたため米軍の掃討作戦を回避できた。その後シンゴが超音波を使い国産B・Mを呼び寄せた際、国産B・Mに襲われた。ルネはロッカーの中に隠れていたため無事であったが、両親を含め大勢の人が犠牲になった。
- 麻綾達がヘリポートに向かう途中に偶然発見され、以後共に行動するようになる。再び超音波を使うのにためらっていたシンゴを見事復活させた。グローバルフォーラムから脱出後、麻綾と共に大阪へ行く。
- 第三部では完の父親の養女になり、御嶽ヶ原を名乗る。完のことを「完兄(かんにぃ)」と呼んでいる。
- 不良にからまれるが、クラスメイトの桐生に助けられる。以後、桐生と共に行動することが多くなり、壊滅した〝南〟の避難民やシンゴを助けに行く完達と〝南〟へ行く。海が荒れだし一時紀伊エリアに戻り、完の安否を気遣いながら還りを待つ。
- 桐生 新八(きりゅう しんぱち)
- 第三部に登場。ルネのクラスメイトだが、身長が2mもある巨漢でありとても中学一年生とは思えない。完の父親で作家の御嶽ヶ原了のファンであり、ある作品の一部がほしくてルネに近づいた。家は寿司屋でほとんど学校には行かず釣りや漁をしてる(違法行為もしているらしい)。車の運転もできるが大型は初めてらしい。自警団からは障害120件、カツアゲ50件のゴンタと思われているが、全部売られた喧嘩であり、カツアゲされた子の金をとり取り返すなど、やさしい一面を持っている。また不良にからまれたルネや傷だらけの篠浦を助けたりした。
- ひょんなことから、麻綾と共に幡場達を助けに行くためデンジャラスなバスツアーをすることになる。その後も麻綾達と共に行動することになり、南の避難民を助けに行くことになる。麻綾達たちを助けに再び出航するが、高波に飲まれ遭難してしまうが、米軍に助けられた。
- 銀次(ぎんじ)
- 第三部に登場。四年前の惨劇で両親とはぐれる。その後、コンキエストの隊長に引き取られ、戦士として育てられる。しかし、コンキエストが生鮮輸出用ベースを占領した際、捕虜にした班長の言葉、リーダー、隊長の行動により疑問を持ち始め同志と反乱を起こす。ベースからB・Mが放たれた後、敵であったシンゴと脱出し高千穂から紀伊エリアに行く。ミハルとは仲もよく一緒に行動することが多く、助け合っている。
- ミハル
- 第三部に登場。四年前の惨劇で両親を目の前でB・Mに喰われる。その後、コンキエストの隊長に引き取られ、戦士として育てられる。しかし、コンキエストが生鮮輸出用ベースを占領した際、捕虜にした班長の言葉、リーダー、隊長の行動により疑問を持ち始め同志と反乱を起こす。ベースからB・Mが放たれた後、敵であったシンゴと脱出し高千穂から紀伊エリアに行く。性格は大人であり、麻綾と香ノ宮のいい雰囲気を覗いていた。
- 東条室長/シンゴパパ
- シンゴの父親。B・M研究開発総責任者でありB・M安全管理対策室長を兼任していたものと思われる。B・Mの危険性を知りながらも世界中の飢餓に苦しむ人々のために実用化を強行した。一般市民を虫けらのようにしか思っておらずB・Mの秘密を守るためなら平気で殺すなど性格はきわめて残忍である(麻綾の母親からは「それでも人の親か?」や義母からは冷血漢と言われるほどである)。B・Mを自分の息子であるシンゴより愛している。
- 第二部ではU・S・B・Mの試食会場でU・S・B・Mに襲われ、会場内にいる人間を外に逃がさないため、非常扉を閉めビル内を封鎖した。その際、外部との連絡手段も遮断した。その後、B・Mの秘密を守るために民間人を抹殺した。巨大化したU・S・B・Mをせん滅させよううとB・M対策部隊の出動の要請を出すが、国産B・Mによって全滅してしまう。このことを知った後、双方のB・Mと戦うためシンゴと協力することになる。U・S・B・Mをすべて食い尽くした国産B・Mから逃げるDr.ドレクスから助けを請うが、カーネルの部下に始末させようとした。その後、Dr.ドレクスを助けた麻綾達から、止めてあったエレベーターを動かすよう頼まれたが、当初は彼らは必要にないと思っておりエレベーターは動かさなかったが、脱出するにはヘリコプターを操縦できるカーネルが必要と思い、エレベーターを開いたとき出でくるのはB・Mかもしれないというリスクを犯してでもエレベーターを動かす判断をした。ビルから脱出後は、管理能力を疑問視されたが、引き続きB・M政策の指揮をとることになる。
- 第三部では高千穂統括知事になるも、特になにもやらなかった。生鮮輸出用ベースがコンキエストに占領されたときも、対応の全権をシンゴに委任した。最期までB・Mを信じ続けており〝南〟までも壊滅し、日本にはB・Mの管理ができないと悟りクローシュと共にフランスへ行こうとするが、クローシュの死後、B・Mの歴史が終わったこの世界に生きる意味がなくなり、シンゴに心を開くことなく、「自分の信じるものの所へ行け」と言い自分の信じるものであるB・Mに喰われるという最後を選択した。
第一部の登場人物
- 完のお母ん
- 夫と離婚し完と共に大阪から東京に引っ越してきた。完を心から愛しており、女手ひとつで育てている。
- 完達を守るため、食肉用B・M加工センターで自ら犠牲になった。
- 岡部(おかべ)
- 東京都M地区広域ゴミ処理場の職員。2児の父で妻に財布を握られているためB・Mの正体を知りながらも食べていた。本人は「普通の肉と変わらない」とあまり気にしていない。大地震後、ゴミ処理場の所長に見捨てられこの地震により逃げ出したB・Mにより第一犠牲者になる。
- 岩山(いわやま)
- 完のお母んが働くスーパーのパートのオバチャン。完のお母んや近所の人をよくいびっている。大地震により逃げ出したB・Mを豚と勘違いし攻撃するが、逆に喰われてしまう。
- 浅香(あさか)、十勝(とかち)
- 完のお母んが働くスーパーのパートのオバチャン。岩山と共に完のお母んや新人をよくいびっている。倉庫でサボっているときB・Mに襲われる。
- 警官
- 非常に傲慢であり補導した香ノ宮を学校まで連れて来た。アイドリング・ストップのためパトカーの窓を開けたまま駐車していたため乗車後、車内にいたB・Mに襲われる。
- 田代(たしろ)
- 完達のクラスの担任教師。性格はきつく警官に連れて来られた香ノ宮を自分のクラスの生徒であるのに見捨て、落ちこぼれと呼ぶ。校内でパトカーを発見し近づいたため、中からあふれたB・Mに襲われる。
- 校長
- 完達の学校の校長。異常に神経質である。校舎に侵入したB・Mに襲われる。
第二部の登場人物
- バーナード・ドレクス/Dr.ドレクス
- U・S・B・Mの開発総責任者でU・S・B・Mの生体細胞と米軍の特殊部隊を日本政府の許可なく持ち込み、第二部の惨劇の発端をつくった。
- 運動不足のため一人で国産B・Mから逃げることができず、足手まといになり犠牲者もでてしまった。さらに自分の安全しか考えておらず麻綾達がB・Mを処分しようとしたとき協力しなかった。最後は体内にU・S・B・Mがいることに気づかず水を飲んでしまい喰い殺されてしまった。
- 大佐(カーネル)
- 米軍の大佐でありDr.ドレクスと共に日本へ来た。
- U・S・B・Mの異状な変化に逸早く気づきこれから起きる惨劇を予測した。東条の提案、Dr.ドレクスの命令により部下に一般市民の掃討を命じた。巨大化したU・S・B・Mや国産B・Mと戦い部下は全滅してしまった。最後はDr.ドレクスの体内にいたU・S・B・Mと共に軍人として特攻死を遂げた。
- シド、グレン
- カーネルの部下の米軍軍人。カーネルから麻綾達の直属に就き作戦行動を妨害する者がいれば排除しろという命令を受ける。以後、麻綾達と行動するが国産B・Mから逃げ切れないDr.ドレクスを麻綾、篠浦、カーネルと救出に向かう。その後、麻綾達を逃がすため国産B・Mを食い止めるが火炎放射器の燃料が切れてしまい犠牲になってしまった。
- ビル
- カーネルの部下の米軍軍人。巨大化したU・S・B・Mと戦い生き延びたが、U・S・B・Mと戦わせるため超音波により国産B・M呼び出した際、国産B・Mを見てカーネルの身動き、物音ひとつ立てるなという命令に背き、見下し言葉を発してしまう。そのため国産B・Mに喰われてしまい、仲間のロイに助けを求め抱きついたため彼も国産B・Mに喰われてしまった。
- ボブ
- カーネルの部下の米軍軍人。巨大化したU・S・B・Mと戦い生き延びた後、国産B・MとU・S・B・Mが戦っている間に麻綾達がヘリポートに向かう際、戦いの様子を観察するDr.ドレクスを監視するようカーネルに命じられた。国産B・Mが優勢になりDr.ドレクスと脱出後、天井裏にいた国産B・Mに見つかってしまいDr.ドレクスを逃がすため国産B・Mに素手で挑むが多勢に襲われ犠牲になってしまう。
- 池内(いけうち)
- 東条と同期のB・M研究所の下っ端職員。後藤と共に、B・Mの生体細胞をほしがっているアメリカにB・Mを売り東条をだしぬこうと計画し研究所からB・Mを持ち出した。これにより第二部の惨劇で国産B・Mの出現の発端をつくってしまった。
- あるオフィスで待機中に偶然、出会った麻綾達を殺そうとするが逆に拘束されてしまう。その後桐島によって逃がされた国産B・Mから麻綾達を見捨てきみチャンと逃げることになる。シンゴが超音波を使い国産B・Mを呼び寄せた際に大群に襲われそうになるが、B・M対策グッツを所持していたため回避できた。その後あるオフィスのロッカーの中に隠れていたが、国産B・MからDr.ドレクスを助けにきた麻綾達がこのオフィスに逃げ込んできたため再会することになる。このオフィスもB・Mに囲まれてしまい助かるには所持していたB・M対策グッツを使うしかなかった。最後は麻綾達、きみチャンを助けるため犠牲になってしまう。
- 桐島(きりしま)
- U・S・B・Mの試食会の取材にきていたエロ深夜番組のスタッフ。今回の出来事を不審に思い、これは特ダネと知ると暴走した。池内に自意識過剰と言われ腹を立て、国産B・Mを逃がしてしまう。最後は国産B・Mがボリボリ人間を食べる、ショッキングなお食事シーンを期待していたが逆に喰われてしまった。
- きみチャン
- U・S・B・Mの試食会の取材にきていたエロ深夜番組のレポーター。桐島達と共に国産B・Mを逃がした要因つくってしまう。桐島の死後は池内と共に行動することになる。自分達を助けるために犠牲になった池内に対し「犬死ではない。」、「英雄」と言った麻綾達を非難した。最後は東条の秘書によって呼び寄せてしまった国産B・Mからルネを守るため、シャッターが下りるまでの時間稼ぎのため犠牲になる。
- 秘書(ひしょ)
- 東条の秘書。想像力が貧困であり、逃げることしか考えておらず、国産B・Mを処分しようとする東条を理解できず、裏切った。無断でエレベータを動かし中から現れた国産B・Mに喰われる。
- 後藤(ごとう)
- 東条の側近。東条を出し抜くため、国産B・Mの生体細胞を持ち出しアメリカに売ろうとした。しかし思わぬ事件が発生し計画が水の泡になってしまう。失態を重ねた池内ときみチャンをB・Mに処分させようとするが、後ろからU・S・B・Mに襲われてしまう。
第三部の登場人物
- 御嶽ヶ原 了(みたけがはら りょう)
- 完の父親であり、両親を失ったルネを引き取った。作家であり、小さなミニコミ誌に小説が連載中である。人が人であるために、礼節の大切さを伝えている。完やルネの帰宅をいつも案じている。
- 久我(くが)
- シンゴの補佐官として東条に任命された。4年前の惨劇で家族を失う。この惨劇の原因はクローシュと知り、彼の死に様を見るため共にB・Mに喰われる。
- ジャン・クローシュ
- フランスの食料相補佐官であるが、2年前まではフランス諜報局日本担当支部長であった。7年前、生態B・Mを持ち出そうとし、4年前の惨劇の原因を作った。〝南〟の壊滅後、自らが新たな神になるため東条をフランスに招こうとした。尚、東条が提案に応じなかった場合は武力で拉致するつもりだったらしく、脱出用のヘリコプターには大量の武器があった。最後は久我がヘリポートを開放しB・Mに喰われた。
- クラスター・ダグラス
- 米海軍極東方面司令であり、〝南〟の治安維持を任されている。コンキエストに生鮮輸出用ベースを占領されたとき無断で限定戦術核を使用しようとした。クローシュと共謀し新たな神になろうとしたが、ベースから溢れ出たB・Mに喰われてしまった。
- 隊長
- 「失地回復」を旗印にテロ行為を行う市民団体「コンキエスト」の隊長。銀次やミハルなど四年前の惨劇で孤児となった子供を引き取り、戦士として育てた。胸に崇高な理想を抱く本物の戦士であるが、生鮮輸出用ベースを占領後、志が暴走し反乱した同志を躊躇せず撃ち殺したり、自ら育てた銀次とミハルを殺そうとした。最後はシンゴに自らの過ちが引き起こした惨劇を目に焼き付けさせるため、火炎放射器のカートリッジを体に巻きつけ自爆し〝南〟にB・Mを解き放つ。
- リーダー達
- コンキエストに武器と資金を提供し裏で操っていた人物達。その正体は、高千穂の一流企業の御曹司であった。自意識過剰であり今回のテロ行為をシンゴに「金と暇を持て余したお坊ちゃまの革命ごっこ」と一蹴される。また捕虜をただ「人間を撃ってみたかった。」と言って平気で撃ち殺すなど、異常な行動に同志からも、まともとは思われていない。最後は無思慮により、チャンバーを爆破し放たれたB・Mに喰われる。
- 班長
- 生鮮輸出用ベースにチェンバーを運ぶ輸送班の班長。チェンバーを輸送中にコンキエストに襲われ、他の仲間は隊長に殺されIDチェックをパスさせるため捕虜となった。その後、リーダー達の1人に「人を撃ってみたかった。」、「生かしておく必要がない。」という理由だけで殺されてしまった。銀次とミハルぐらいの子供がいるため、銃を持つ銀次とミハルに対し、「自分が親だったら絶対に持ってほしくない。」と告げる。過去に自衛隊に所属していた。
- 仙波(せんば)、坂田(さかた)
- 生鮮輸出用ベースの警備員。坂田はベースの警備主任である。コンキエストに占領され拘束されるが丸腰でも簡単に制圧できるほどの実力を持つ。コンピューターをシステムダウンさせるため、銀次とミハルらとコンピュータールームに行くが、再起動に失敗する。その後、隊長から銀次とミハルを守るため死亡する。
- ヒース、テッド、ドレン
- シンゴと共に生鮮輸出用ベースに潜入した米軍兵士。〝南〟壊滅後、避難民と紀伊エリアに行き米軍艦隊に麻綾達の救助の要請をした。ヒースには3ヶ月になる息子がいる。
設定・用語
- B・M
金属やガラス以外なら何でも食べ、永遠に分裂し、増え続ける人造生命体。 一般には品種改良された豚や牛の事だと思われていた B・M は、人類の管理を外れると食われる方から食う方に変わる異形の人造生命体だった。 体長は15~45cm、体重は800g~4㎏。唇に四本足がついたような形をしている。足の裏には爪や垂直面を移動するための管足がある。また捕食用の触手も持っている。背中に5~8対の胚芽があり、ここから捕食して約25分間隔で分離・増殖する。 B・Mはほとんど感覚器をもっておらず、大きな動きや音など空気の振動を表皮で感知している。餌を探してうろついている場合、行き当たりばったりに喰らいつき、それが食べられれば喰う。消化できなければ、吐き出している。 獲物に喰らいついた時、超音波によって仲間を呼び寄せている。この信号音を聞きつけることにより、感覚の鈍いB・Mが集団で一斉に襲いかかることができる。 直射日光に弱く、その下では干からびてしまう。だが20~30m、時間にして10秒くらいは全力で移動が可能である。水を吸収すると復活する。B・Mは最後の細胞1個になっても生き続けることが可能で、死滅させるには火炎放射器などで焼くか極低温にさらすなどして、細胞を完全に破壊するしかない。死にきらない細胞が残っていた場合、水を吸収すると再生することが可能である。海水に入ると浸透圧の関係で酸素の供給を絶たれて死滅する。 加工された食肉には、カルシウム、ミネラル、ビタミンなどがたっぷり含まれている。しかも安価で購入することができる優れた食品。 第二部以降ではU・S・B・Mが登場した為、U・S・B・Mと区別するため国産B・Mと呼ばれる。
- U・S・B・M
アメリカ産B・M。日本のB・Mと違い、沢山のミミズをまとめて口をつけたような形をしている。 国産B・Mと違いエサを喰うと巨大化する。単位筋繊維量当たりの筋力は貧弱だが巨大化し筋肉量が増えれば、猛獣なみのパワーになる。あり得ないはずの欲求を覚えたとき、直径0.1mmのテグス状態に変化し液体を吸収したり、呼吸により人間の体内に侵入し粘膜を侵食し再び成長した。U・S・B・Mが体内にいるとき水を飲むと一気に成長する。 加工された食肉は、風味、栄養価ともに国産B・Mにひけをとらず、さらに増殖効率が国産B・Mより高く同量の食肉を産出するための期間は1/3以下である。 国産B・M同様、高熱と低温に弱い。国産B・Mと遺伝子配列が違うためB・M対策グッツを使用することはできない。
- B・M農場
表向きはゴミ処理場に偽装されている。毎日、区域内からB・Mの餌となるゴミが大量に運び込まれている。B・Mの数が飽和状態となると、出荷作業が行われる。B・M処理供給車という特殊な車に、B・Mを詰め込み、その場でB・Mを処理したのち、各地の市場へと運ばれる。ここに勤める職員たちはB・Mの実態を知っており、B・Mを食べなくてもすむようにと、高い給料が支払われる。
第三部では、本土がB・Mで壊滅したことを教訓に、南にB・M農場は唯一つも設置されていない。そのかわり、本土を巨大なB・M農場としている。本土全域に1000近い B・M処理センターと餌場が設けられ、餌場に航空機がゴミを廃棄する。ゴミを喰らい、増殖したB・Mは、B・M処理センターの発する超音波でおびき寄せられる。センターは巨大な装甲車で電子レンジのようなものになっており、マイクロ波によってB・Mを処理する。その後、B・Mは港までパイプラインで送られ、南に向けて船で運ばれる。処理から輸送までの工程は全自動であり、南に生体B・Mが侵入しないシステムとなっている。作中では第428番の餌場として、甲子園球場が登場した。
- 東京都M市M町
東京都西部に位置する架空の町。第一部の舞台でもある。中心に超大型ゴミ処理場(B・M農場)を擁する、新興の住宅地である。 2021年、地震でB・M農場から流出したB・Mによって、住民は全滅した。最後は化学燃料が全域に散布され、B・Mもろとも焼き払われた。 モデルは作中の描写(第一巻 P.178参照)から察するに、東京都武蔵村山市付近と推測される。
- 南
九州の新しい名称。2027年に本土が壊滅後、日本政府は宮崎県の高千穂に首都を移し、九州を南と改称した。人口は約1400万人。
- 高千穂
2027年以降の首都。超高層ビルが林立し、高速道路が張り巡らされるなど、かつての東京を上回るほどの繁栄を誇示している。 新生都庁の近くには五ヶ瀬川が流れている。しかし、かつては高千穂峡という美しい渓谷を誇っていたたが、開発により治水のための貯水槽と水路に成り果てているため、その面影は全く残っていない。また最上流には地中式貯水槽があり、ここには常時600万tの水が貯えられており、高千穂320万世帯の生活用水を賄っている。
- 本土
2027年の大惨事以降、B・Mによって壊滅した北海道、本州、四国の三島を指す。B・Mの汚染は本土全域には及んでいない。各地の半島の付け根には、高電圧の電流が流れているフェンスが設置されており、B・Mの侵入を未然に防いでいる。2029年まで、各地域に南からの公的な援助(フェンスの改修、テレビ・ラジオ放送など)が行われていた。2029年以降、本土に生存者は存在しないことになっている。作中では、房総エリア、横須賀エリア、伊豆エリア、紀伊エリアの4地域が登場した。 台詞から、この他にもエリアがあるようなことを匂わせているが、先述のエリア以外には触れられていない。
時系列
当作品の時系列を、作中の台詞、描写から推測すると以下のようになる。
- 2002年 B・Mが開発される。
- 2010年 麻綾 完、香ノ宮真 理乃、幡場 優、東条 神吾誕生。
- 2011年 篠浦 剛士誕生。
- 2017年 留音、桐生 新八誕生。
- 2021年 東京都M市M町がBMによって壊滅する(第一部)。
- 2024年 東京グローバルフォーラムでU・S・B・M 試食会、U・S・B・M とB・Mがフォーラム内で猛威を振るう(第二部)。
- 2027年 本土がB・Mによって壊滅する。
- 2031年 南がB・Mによって壊滅する(第三部)。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』2008年4月8日 02:04 版 改訂履歴 Text is available under GNU Free Documentation License. |