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ボイラー技士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ボイラー技士(- ぎし)とは、労働安全衛生法に基づく国家資格(免許)の一つで、各級のボイラー技士免許試験に合格し、免許を交付された者をいう。

目次

概要

  • 病院、学校、工場、ビルなどの様々な場所で、資格の必要なボイラーを取り扱い、点検安全管理を行う技術者である。
  • 近年、ボイラー技士資格の必要の無いボイラー及び多様な熱源設備が普及してきている。そのため多くの現場や企業では、ボイラー技士の資格を事実上、知識や技能を証明する検定試験的な捉え方をする場合が多くなっている。
  • 特級ボイラー技士は職業訓練指導員 (ボイラー科) 試験の受験資格が与えられると共に学科の一部と実技免除、一級ボイラー技士は同試験の受験資格のみが与えられる(免除無し)。

区分

級の区分にかかわらず、全てのボイラーを取り扱うことができる。ただし、取扱者を統括する立場の作業主任者に選任されるには、次の区分に応じた級の免許が必要となる(ボイラー技士の資格について書かれている書籍雑誌等の中には、級によって取り扱える範囲や区分が異なるような記載がなされているものもあるがそれは間違い)。

  • 特級ボイラー技士 - 全ての規模のボイラー取扱作業主任者となることができる。
  • 一級ボイラー技士 - 伝熱面積の合計が500m²未満のボイラー取扱作業主任者となることができる。
  • 二級ボイラー技士 - 伝熱面積の合計が25m²未満のボイラー取扱作業主任者となることができる。
正式表記については、上記のように「○級」は前置され、また、表示環境が縦書きか横書きかにかかわらず「○」の部分は算用数字でなく漢数字を用いる。

受験資格

  • 特級
    • 一級ボイラー技士免許を受けた者
    • 大学又は高等専門学校においてボイラーに関する講座又は学科目を修め卒業した者で、その後2年以上の実地修習を経たもの
    • エネルギーの使用の合理化に関する法律第8条第1項の熱管理士免状を有する者で、2年以上の実地修習を経たもの
    • 海技士(機関1、2級)免許を受けた者
    • ボイラー・タービン主任技術者(1種又は2種)免状を有する者で、伝熱面積の合計が500m²以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
  • 一級
    • 二級ボイラー技士免許を受けた者
    • 大学、高等専門学校、高等学校又は中等教育学校においてボイラーに関する学科を修め卒業した者で、その後1年以上の実地修習を経たもの
    • エネルギーの使用の合理化に関する法律第8条第1項の熱管理士免状を有する者で、1年以上の実地修習を経たもの
    • 海技士(機関1、2、3級)免許を受けた者
    • ボイラー・タービン主任技術者(1種又は2種)免状を有する者で、伝熱面積の合計が25m²以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
    • 鉱山保安法施行規則附則第2条の規定による廃止前の保安技術職員国家試験規則による汽かん係員試験に合格した者で、伝熱面積の合計が25m²以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
  • 二級
    • 大学、高等専門学校、高等学校又は中等教育学校においてボイラーに関する学科を修め卒業した者で、その後3月以上の実地修習を経たもの
    • ボイラーの取扱いについて6月以上の実地修習を経たもの
    • ボイラー取扱技能講習を修了した者で、その後4月以上小規模ボイラーを取り扱った経験があるもの
    • エネルギーの使用の合理化に関する法律第8条第1項の熱管理士免状を有する者で、1年以上の実地修習を経たもの
    • 海技士(機関1、2、3級)免許を受けた者
    • ボイラー・タービン主任技術者(1種又は2種)免状を有する者で、伝熱面積の合計が25m²以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
    • ボイラー実技講習を修了した者(後述)
    • 海技士(機関4、5級)免許を受けた者で、伝熱面積の合計が25m²以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
    • 鉱山保安法施行規則附則第2条の規定による廃止前の保安技術職員国家試験規則による汽かん係員試験に合格した者で、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
    • 鉱山において、伝熱面積の合計が25m²以上のボイラーを取り扱った経験があるもの(ただし、ゲージ圧力が0.4MPa以上の蒸気ボイラー又は温水ボイラーに限る。)
  • ※これらはあくまで受験資格であり、免許交付の資格とは異なるので注意が必要である。二級ボイラー技士免許の試験に合格した場合は所定の手数料とともに申請すれば免許が交付されるが、特級・一級の場合は試験合格のほかに数年の実務経験(及びその証明)が必要となっており、仮に学科合格しても経験がなければ、手元に特級や一級の免許試験合格通知書が残るだけで免許は申請できず交付もされない。

ボイラー実技講習

  • ボイラー取扱いの実務経験を有しない者が二級ボイラー技士免許試験を受験する場合に、その前提として必要となる法定講習。都道府県労働局長の指定に基づき日本ボイラ協会ボイラ・クレーン安全協会などの団体が定期的に開催している。日程は3日間。ボイラー取扱技能講習とは異なり、この講習を受けただけでは小規模ボイラーや小型ボイラーを扱うことはできない。あくまでも二級ボイラー技士免許試験の受験資格を得るための講習である。

講習科目

  1. 点火(1時間)
  2. 燃焼の調整(7時間)
  3. 附属設備及び附属品の取扱い(6時間)
  4. 水処理及び吹出し(1時間)
  5. 点検及び異常時の処理(5時間)
※上記は法令上の順序であって、実際の講義順序は実施する日本ボイラ協会支部ごと、あるいは講師の都合等により変動する。
※上記の科目は座学が主体であるが、おおむね最終日(3日目)に4時間程度実施されるボイラー設備の見学、装置操作の疑似体験等も含まれる。
※筆記試験等は課されない。

免許試験

  • 全国7か所の安全衛生技術センターで、特級は年1回、一級は2か月に1回位、二級は1か月に1~2回行われる。そのほか、各都道府県につき年1回程度の出張特別試験も実施される。

試験科目

特級・一級・二級
  1. ボイラーの構造に関する知識
  2. ボイラーの取扱いに関する知識
  3. 燃料及び燃焼に関する知識
  4. 関係法令

関連項目

外部リンク


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』2008年4月8日 02:04 版 改訂履歴
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